能登には大学がありませんが(支所的なものを除き)、能登に来る大学の教員や学生は少なくありません。
そうしたフィールド研究の成果である論文、報告書、データなどはこれまでそれぞれの研究主体が持ち帰り、地域として一元的に収集・管理されることがありませんでした。
これは非常にもったいないことです。
そこで、能登SDGsラボ運営委員会では、2021年度の提案型実践プログラムの一つとして、「地域と大学の協働型研究の成果体系化に向けた予備研究」(PG-3)を実施しました。
その際、地域内外の有志が集まる形で「能登における地域・大学間協働に関する研究会」(略称「能登CUC研究会」)を立ち上げて活動しました。
なお、CUCとは地域・大学間協働(Community-University Collaboration)の略です。
このたびCUC研究会は2021年度の活動を終え、検討の過程と結果を報告書としてまとめました。
以下のリンクからPDF版を開くことができます(30頁、約4MB)。
CUC研究会では、学術調査研究の成果を含め、能登について新たに学びたい人が参照できる各種資料のリスト化にも着手しました。
そうして集まったデータを今後公開していくためのデータベース設計の基本方針も言語化しました。
研究会活動はひとまず完了しましたが、検討結果を形にすべく、新たな実施体制を作って今後も検討を重ねる見込みです。
前述のとおり、データベースの構築が最初の目標です。
しかし、データベースはあくまで手段であり、その先には、能登における、あるいは能登に関する学びが促進されること、そして、地域の内と外の人たちの間の協働がさらに進むことを目指しています。
今後の進展を見守っていただけると幸いです。
北村健二(コーディネーター)
能登SDGsフィールドレポート:日々の活動のなかで北村個人が感じることを共有するための媒体で、組織の立場や見解を示すものではありません。
なお、本シリーズはこれが最終回です。これまでお読みいただいた皆様に感謝申し上げます。